足の痛みで自宅でも裸足で歩けなかった、立ち仕事の50代女性
長時間の立ち仕事を続ける中で足の痛みが強く、自宅でも柔らかいスリッパなどを履かなければ歩くことがつらい状態でした。
過去には、足の痛みによって約1年間ほとんど外出できなかった時期もあったとのことです。
来院時には仕事へ復帰していましたが、勤務後には足のつらさが強く、足だけでなく身体全体の支え方や重心の位置も含めて確認しました。
来院時の状態
外反母趾をはじめ、足部のアライメントには大きな変化がみられました。
- 自宅では柔らかいスリッパなどを履かないと足が痛く、裸足で歩くことが難しい
- 長時間の立ち仕事後に足のつらさが強くなる
- 外反母趾など足部アライメントの変化
- 足裏で床を感じる感覚の低下
- 下腿が外側へ向きやすい状態
- 膝の痛み
- 骨盤が前方へ移動しやすい姿勢
- 重心が前方へ偏りやすい状態
- 腹部で身体を支える働きの不足
足そのものだけでなく、立っているときに身体全体でどのように荷重を受け止めているかが、足への負担に関係している可能性があると考えました。
JIONで考えたこと
この方の場合、外反母趾など足部の構造的な変化だけを原因と考えるのではなく、足裏から得られる感覚と、身体全体で荷重を受け止める働きを重要なポイントとして考えました。
重心が前方へ偏り、骨盤も前方へ移動しやすい中で、身体の内側で安定して支える働きが十分に使いにくくなっていた可能性があります。
その結果、足や下腿など身体の外側の筋肉で強く支え続け、立ち仕事の時間が長くなるほど足部や膝への負担が積み重なっていた可能性を考えました。
この症例で重視したポイント
足の痛みだけを見るのではなく、足裏の感覚、荷重制御、重心、骨盤や体幹で身体を支える働き、立ち仕事での負担まで含めて評価しました。
行った働きかけ
足だけに働きかけるのではなく、評価した身体の状態に合わせて、整体・鍼灸・あん摩マッサージ指圧と動作改善、セルフコンディショニングを組み合わせました。
施術・鍼灸
足部に加えて、下腿、大腿、腰部・臀部、背骨周囲などの状態を確認しながら、整体・鍼灸・あん摩マッサージ指圧を行いました。
テーピング
足部だけでなく膝にもテーピングを行い、立位や歩行時の感覚や身体の使いやすさをその都度確認しました。
セルフコンディショニング・動作改善
- ショートフット
- トゥーヨガ
- デッドバグ
- ヒップリフト
- ストレッチポールを使った足底感覚への働きかけ
- 立位や動作の確認
毎回同じ内容を行うのではなく、その時点での足の状態や立ちやすさ、動作を確認しながら内容を調整しました。
経過
約3.5か月、合計12回のコンディショニングを行いました。
来院当初
自宅でも柔らかいスリッパなどを履かないと足が痛く、裸足で歩くことが難しい状態でした。
12回・約3.5か月後
自宅では裸足で歩けるようになりました。
一方で、長時間の立ち仕事をした後には足のつらさが残ることもあり、症状が完全になくなったわけではありませんでした。
ただ、足の状態に合わせてセルフコンディショニングやセルフケアを行うことで、自分で調整しながら仕事や日常生活を続けられるようになりました。
そのため、12回目を一区切りとして卒業となりました。
この症例から考えられること
足の痛みがある場合でも、足だけに問題があるとは限りません。
足裏で床を感じること、重心の位置、足から身体全体へ荷重をつなげること、骨盤や体幹で身体を支えること、立っている時間や仕事での負担など、複数の要素が関係している場合があります。
JIONでは、足の形そのものを施術で元に戻すことを目的にするのではなく、現在変えられる可能性のある身体機能や動作を確認し、日常生活の中で負担を調整しやすい身体を目指します。
症例についての注意事項
この症例は一例であり、同じような症状でも身体の状態や原因、経過は一人ひとり異なります。
外反母趾などの骨や関節の構造的な変化そのものを、施術によって元の形に戻すことはできません。
強い腫れや急激な痛み、明らかな外傷、歩行が困難な状態などがある場合は、医療機関での評価を優先することがあります。
