姿勢とは|身体機能との関係とJIONの考え方

姿勢とは

姿勢とは、ある時点で身体がどのような位置にあり、どのように支えられているかを見る一つの視点です。JIONでは、一つの「正しい姿勢」へ身体を固定するのではなく、呼吸・荷重制御・動作との関係や、そこから身体を動かせるかまで確認します。

JIONが考える姿勢

良い姿勢を一つの形として決めるのではなく、現在の身体を無理なく支え、必要に応じて別の姿勢や動作へ移れることを大切にしています。

姿勢は、一枚の写真だけでは分かりません

立っているときも座っているときも、身体は完全に静止しているわけではありません。

呼吸によって胸郭や腹部が動き、足裏や座面から情報を受け取りながら、身体は小さく姿勢を調整しています。

また、同じ人でも、仕事をするとき、休むとき、歩くとき、物を持つときでは身体の支え方が変わります。

疲労、睡眠、痛み、緊張、履物、椅子や机の高さなどによっても姿勢は変化します。

そのためJIONでは、姿勢を一瞬の形だけで判断せず、その姿勢で呼吸できるか、身体を支えられるか、そこから次の動作へ移れるかを確認します。

姿勢は「結果」であり、身体を見るための情報でもあります

姿勢には、その時点での身体の状態が表れます。

呼吸、足裏から入る感覚、荷重制御、重心の位置、関節の動き、筋肉の緊張などが関係しながら、現在の身体の位置がつくられています。

そのため、姿勢そのものを直接「原因」と考えるのではなく、現在の身体がどのような方法で支えられているかを知る手がかりとして利用します。

呼吸・荷重制御・動作と姿勢

JIONでは、呼吸・荷重制御・動作を身体を見る3つの主軸として整理しています。

姿勢はこの3つとは別の主軸ではなく、身体の現在の支え方を詳しく見るための視点として考えます。

呼吸

姿勢が変わることで呼吸のしやすさや胸郭の動きが変わることがあり、呼吸が変化することで身体の支え方が変わることもあります。

荷重制御

立位では足裏、座位では座面などから受けた力をどのように身体で受け止めているかが、姿勢の支え方に関係します。

動作

姿勢は固定された終点ではありません。現在の姿勢から、立つ・歩く・振り返る・しゃがむなど次の動作へ移っていきます。

感覚や重心も、姿勢を理解する手がかりになります

足裏、座面、関節、視覚などから得られる情報は、身体が現在の位置を知り、姿勢を調整するための手がかりになります。

また、身体全体の重心がどの位置にあり、どのように支持されているかを見ることで、その姿勢で身体をどう支えているかを理解しやすくなります。

一方で、姿勢や動作が変われば足裏から入る感覚や重心も変化します。

そのため、感覚や重心から姿勢へ一方向につながるのではなく、互いに影響し合いながら身体の状態が変化していると考えます。

猫背や反り腰だけで問題を決めません

猫背、反り腰、左右差、頭や骨盤が前方へ移っているように見えるなど、姿勢にはさまざまな特徴があります。

しかし、その見た目だけで身体の問題や痛みの原因を決めることはできません。

同じような姿勢でも痛みがある人とない人がいます。また、痛みや疲労によって一時的に身体の位置が変わっていることもあります。

JIONでは、見た目だけを修正するのではなく、その姿勢が現在の症状や動作とどう関係しているかを確認します。

JION Point

姿勢の形そのものよりも、その姿勢から呼吸できるか、身体を支えられるか、別の位置へ移れるか、次の動作へつなげられるかを大切にします。

「胸を張る」「背筋を伸ばす」が常に正解ではありません

姿勢を良くしようとして、胸を強く張ったり、腹部や背中へ常に力を入れたりすると、身体を必要以上に固めてしまうことがあります。

骨盤や肩甲骨などを一つの位置へ固定し続けることで、呼吸しにくくなったり、次の動作へ移りにくくなったりする場合もあります。

一方で、力を使って身体をしっかり支える必要がある場面もあります。

大切なのは、力を入れないことでも、常に力を入れることでもなく、目的に応じて支え方を変えられることです。

姿勢と「内壁・外壁」

JIONでは、身体の支え方を考えるために内壁・外壁という言葉を使います。

内壁

身体の内側で安定して支える働きです。

姿勢を保つときに、身体を必要以上に固めず支えられているかを見る一つの視点として使います。

外壁

身体の外側の筋肉を過剰に使い、身体を固めて支える働きです。

姿勢を保つために首、肩、背中、腰、太ももなどを強く固め続けていないかを確認します。

外側の筋肉を使うこと自体が悪いわけではありません。必要なときには力を使い、必要がなくなれば力を抜き、別の姿勢や動作へ移れることが重要です。

JIONでは、姿勢の何を確認するのか

JIONでは、姿勢の見た目だけではなく、身体全体との関係を確認します。

立位・座位での支え方

立位や座位で、身体をどこで支え、どのような位置を選んでいるかを確認します。

呼吸と身体の力み

その姿勢で無理なく呼吸できるか、首・肩・背中・腰などを必要以上に固めていないかを確認します。

足裏・座面の感覚

床や座面との接触をどのように感じ、身体の支えに利用しているかを確認します。

荷重制御・重心

身体をどこで支え、前後左右へ移したときに、その位置で力を受け止められるかを確認します。

姿勢を変える能力

一つの姿勢へ固定されず、小さく位置を変えたり、別の支え方へ移ったりできるかを確認します。

動作への移行

立ち上がる、歩く、しゃがむなど、現在の姿勢から次の動作へどう移っているかを確認します。

姿勢へ働きかけた後は、動作で確認します

例えば、身体の位置や支え方を少し変えたあとに、呼吸や身体の力みがどう変化するかを確認します。

さらに、立ち上がる、歩く、しゃがむなどの動作をもう一度行い、身体の使いやすさや痛み、荷重制御がどう変化したかを確認します。

姿勢が見た目として変わったことだけではなく、実際の身体機能や動作へ変化がつながったかを見ることが大切です。

姿勢も、評価と再評価で考える

姿勢を確認する → 仮説を立てる → 必要なところへ働きかける → 呼吸・荷重制御・動作をもう一度確認する

一つの「正しい姿勢」へ修正するのではなく、変化が実際の身体の使いやすさへつながったかを確認します。

姿勢だけで痛みの原因を決めません

姿勢は身体の状態を理解するための大切な情報ですが、姿勢の形だけで痛みや不調の原因を決めることはできません。

同じような姿勢でも痛みがある方とない方がいます。また、痛みを避けるために一時的に姿勢が変化している場合もあります。

JIONでは、姿勢だけでなく、呼吸、感覚、荷重制御、重心、関節、筋力、動作、睡眠や疲労、仕事や生活環境などを合わせて考えます。

姿勢を見る目的は、日常生活で動けることです

きれいな姿勢を保つこと自体が最終目的ではありません。

立つ、座る、歩く、仕事をする、家事をする、趣味やスポーツを楽しむ。

そうした日常生活の中で、必要な姿勢を選び、必要に応じて身体を動かせることが重要です。

急な姿勢変化や強い症状がある場合

外傷後に急に身体を支えにくくなった、突然強いふらつきが出た、しびれや筋力低下が進行している、発熱や強い痛みを伴うなどの場合は、単なる姿勢の問題と決めつけず、医療機関での評価を優先してください。

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JIONでは、姿勢の形だけを修正するのではなく、呼吸・荷重制御・動作との関係や身体の支え方を確認しながら、その方の生活や目的に必要な身体機能へ働きかけます。

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